大手キャリア様から、あるエリアの通信状況の品質改善に対し、BSL&Cオンサイトグループ所属の飯島に相談がきた。多くの経験のある飯島は、この相談に対し社内でチームを組みプロジェクトを開始させた。
100%の自信で改善提案をする
ブルーストーンL&Cのオンサイトグループに属する飯島崇博。その豊富な経験と実績、高いプロ意識は社内外から高く評価されている。彼は来る日も来る日も電波と向き合い続ける。電波は、散乱、屈折、反射などの性質があるため、自然環境の変化や地理的環境の変化に影響されるので思い通りに調整できないこともあるという。飯島が電波と格闘している理由は、携帯電話会社の電波品質の改善のためだ。以前の課題は「利用エリアの拡大」だったが、近年は「電波品質の改善」に移行している。体験したことがある人も多いかもしれないが、あるエリア(場所)でスマホを使おうとすると、電波が4本立っているのに、通信が遅い、通話しにくいことがある。こうした状況を改善し、快適な通信を実現するのが飯島たちのプロジェクトだ。
電波は目に見えない。コントロールするのは容易ではない。壁にぶつかることも多い。どのようにそれを乗り越えているのだろうか?
「チームメンバーの経験や知識をぶつけあいながら議論しています。エリアも様々ですし、測定環境が異なるので毎回、一筋縄ではいきません。例えば、基地局からの距離、隣接する基地局同士の電波干渉、障害物など複雑なので、改善提案を構築するのは簡単ではないですね。ただし、お客様に提案するときは必ず100%の自信を持ってお話します」
結果的に提案した手法が良かった、改善されたかは、実証調査をしない限り、誰にもわからない。にもかかわらず飯島は「100%の自信がある」とあっさり言ってのける。
改善率を高め、信頼を勝ち取る
飯島の携わっているプロジェクトの流れは、まずクライアントであるキャリア(携帯電話会社)から通信で不具合が起きているエリアを抽出したデータが提供される。これをもとに改善計画を作成、提案、承認を得たうえで実証調整をしていく。実証調整では実際に改善できたのかエリア内を走行調査し、結果をクライアントに報告する。結果は月ごとに改善率という指標で評価をされる、やりがいのある世界。
飯島はその様をプロ野球のバッターに例えて解説しだした。
「打者であれば、毎試合ヒットを打つために試行錯誤を繰り返して、最終的に打率という結果になります。私たちの場合、それが改善率という数値に集約されるわけです」
バッターがプロ野球の世界で厳しい生存競争を繰り広げているように、電波の品質改善の世界にもライバル会社がいる。相手は、数千人、あるいは万人単位の大企業ばかり。ブルーストーンL&Cよりもはるかに大きい規模のライバル社に飯島たちは臆することなく競争を挑む。
「技術力ではライバル社に絶対負けたくないという想いがあります。品質改善の業務を弊社が請け負って2年ぐらい経ちますが、スタート当初は思ったような改善率が上がらず苦労しました。情報を共有しながらチームで改善を重ねた結果、他社の改善率を上回れるようになりました。この瞬間は、皆で勝った!という達成感がありました」
その結果、ブルーストーンL&Cは担当するエリアを拡大することができた。
「電波の品質管理」の仕事はなくならない
飯島のモチベーションの源はどこにあるのだろうか?飯島がブルーストーンL&Cに入社したのは“携帯電話の不便さをなくすことに役立ちたい”という想いからだった。
「もともと私は携帯や機械が好きで、ちょっとした不便さも毎日続くと大きなストレスになります。それはみんなも同じでしょう。この不便さを解消できたら、その方の生活にとってプラスになると思うんです。世の中の人が当たり前に使っている携帯電話。このインフラを支えているのが私たちの仕事だと考えると、モチベーションが自然に湧いてきます」
最後に、ブルーストーンL&Cの未来にも触れておきたい。ドメインサービスは電波の測定、品質改善だが、昨今ではこれに加えて、新しく建てる基地局計画の一部に参画するシーンも増えてきた。さらに今後は5G、IoT、AIなど新たな技術に関わるサービスが増え、ブルーストーンL&Cの活躍する領域の拡大が予測される。
「弊社の経験や技術力は、さらに必要性が高まると思います。AIの発達で自動化が加速し、近い将来たくさんの仕事がなくなると言われますが、私たちの仕事は人が介在することがまだまだ多い仕事ですから」
AIが発達してもなくならない仕事。こんな風に自信を持って、自分の職業を語れるビジネスパーソンはほとんどいないはずだ。「未来ある仕事」を軸に職業選択をしたい就活生にとっては、ブルーストーンL&Cは候補に入れるべき存在だろう。